「勉強しても、なかなか記憶に定着しない」
「今の学習法が自分に合っていないような気がする」
「自分に合う学習法を探しているけど見つからない」
このような悩みや疑問はありませんか?

語学において「学習効率」よりも、自分に合う「相性の良い学習法」を見つけることの方が大切です。ストレスフリーな状態で学習を続けていきたい方に向けて、この記事では以下のポイントについて解説します。
- 学習者の4つのタイプ
- 自分にあった学習法の見つけ方
- 相性の悪い学習法を避ける方法
この記事を参考に、自分に合った勉強法を見つけて、ラクにスペイン語を習得しましょう!


相性の良い勉強と悪い勉強【スペイン語学習】


スペイン語学習における「相性」とは?
「相性」という言葉を辞書で引くと、このように説明されています。
互いの性格・調子などの合い方。
デジタル大辞泉
性格や調子(テンション)が合う相手のことを、「相性が良い」と言ったりしますよね。これと同じで、学習方法にも相性が良いものと、悪いものがあるという話です。
「学習方法に相性があるなんて聞いたことがない!」
「正しい学び方と間違った学び方の2つしかないんじゃないの?」
このように思ったかもしれませんね。実は、私も同じように思っていました。
しかし、たまたまYouTubeで見つけたこちらの動画の内容を見て、その考えが180度変わりました。
この動画によれば、4つの学習タイプがあり、それぞれに適した学習法(アプローチの仕方)があるということです。



各タイプの特徴とおすすめの学習法については、後ほど詳しくお話しします。
私がこれを見た後、自分自身のスペイン語学習を振り返ってみると「確かに、学習タイプを自覚してから目に見えて結果が出始めた」ことに気づきました。
具体的にいうと、私は2016年と2017年の計二回、DELE B2試験を受けました。その時は「B2が取れるとスペイン語関連の仕事が見つけやすくなるらしい」という噂話に、流されるまま受験しました。
その結果、どちらも不合格。当時は「勉強が足らなかった」「自分は資格試験に向いていない」と、振り返っていました。
しかし、その3年後、C1とC2にそれぞれ一発合格しました。今思えば、それは自分にあった相性の良い学習法を取り入れたから、得られた結果でした。







B2に落ちた時との違いは?何が変わったの?



それは、「合格したら仕事が見つかるかも」というふわふわした発想から、「合格したらスペイン語を教えることができる」という具体的な理由(メリット)へと着眼点が変化したことだね。
後述するタイプの内、私は理由やメリットが明確なときに本領を発揮する「Why(なぜ)タイプ」に該当します。
そのため、明確な目的がないとやる気になりません(笑)
逆に、目的さえ明確に見えていれば、集中して勉強に取り組むことができます。
この経験があったからこそ、前述の動画を見て、私はこう確信しました。



学習者一人ひとりに「学習タイプ」がある。それを踏まえて、相性の良い勉強法を選んでいった方が結果につながりやすいし、ストレスも少ない!
今回は、この学習者の4タイプがスペイン語学習にも応用できるものと仮定して、お話を進めていきます。
自分の学習タイプの見つけ方|第三者に教えてもらう


では、どのように自分の学習タイプを見つければよいのでしょうか?
方法は2つあります。
- 自分と境遇の近い第三者に教えてもらう。
- 過去の自分の「成功体験」を思い返してみる。
一つ目は、自分と境遇の近い第三者に教えてもらう方法です。
できれば、自分と同じか近い境遇の人で、第二外国語を習得している人に相談してみましょう。
もし境遇が違う場合、例えばスペイン語圏で生まれ育ったり、スペイン語圏のパートナーがいる人の場合、あなたの知りたいことがわからない可能性が高いです。
言いかえると、日本人として日本で生まれ育ち、第二外国語としてスペイン語を習得した人を見つけて「私にはどういう学習法が合っていると思いますか?」と聞くのがベターです。
また、なぜ「第一外国語(主に英語)」ではなく、「第二外国語」を習得している人がベストだと考えるのか?それは、第一外国語(英語学習)と第二外国語(スペイン語学習)では、前提条件が大きく違うからです。
例えば、日本にしろ、スペイン語圏の国々にしろ、義務教育または高等教育のカリキュラムに「英語」が科目として組み込まれています。
加えて、英語は「世界の共通言語」的な役割を持ち、英語が話せれば昇進や良い就職・転職など、わかりやすいメリットを得られます。だから、世界中の人がこぞって英語を学ぶわけですね。
わかりやすい学習目的があり、教材も豊富にある英語学習の業界。どう考えても、スペイン語学習とは状況が違いますね。
つまり、たとえ同じ境遇の人であっても、英語だけを習得している人には「スペイン語学習者の悩み」はわからないのです。英語の方が圧倒的に学習環境に恵まれているからです。
そういった、背景がある中、「じゃあ、いったい誰に相談すればいいのよ!?」と思われたかもしれませんね。
結論、私みたいな人がいいでしょう(笑)
次の例で考えてみましょう。
スペイン語の先生(例えばスペイン人やグアテマラ人)に、同じ質問をしてみたとします。



先生!私に合う学習法ってなんだと思いますか?



そうだね。〇〇がいいと思うよ!
質問すれば、このように何かしらの回答がもらえるはずです。でもその回答の根拠ってなんなんでしょうか?
おそらく、他の日本人生徒から聞いた学習法だったり、自身の語学経験(スペイン語母語話者として英語を学んだ経験)に基づいた、回答の可能性が高いです。
私の個人的な経験に基づいて、断言します。そのようなアドバイスがあなたに役立つ可能性は極めて低いです。
今回私たちは「自分に合った学習法」を教えてもらいたいわけです。
ですが、その回答が他の誰かに伝えているのと同じ内容だったり、自分とは完全に違う境遇の先生自身の経験に基づく内容であった場合、それは私たちの勉強を後押しする材料にはなり得ません。
したがって、私のように日本で生まれ育って、第二外国語としてスペイン語を(仕事と両立させながら)学んだ人にアドバイスを求めた方が良いと考えるわけです。
自分の学習タイプの見つけ方|「成功体験」を思い返す


二つ目は、過去の自分の「成功体験」を思い返してみる方法です。
ここでいう「成功」とは、何もすごい成功である必要はありません。ご自身が努力をした上で、勝ち取った成功であればなんでも構いません。
できれば、誰かに言われて頑張ったことより、ご自身の意思で頑張った経験の方がベターです。
その時を思い出してみましょう。
どんなことを考えながら努力をしていましたか?
その目標を叶えることで得られる何らかのメリット(報酬)のために頑張っていたかもしれませんし、ただただ、その勉強をするのが好きだったのかもしれません。
「なぜ頑張れたのか?」を紐解いていくと、あなたにあった「相性の良い学習法」がきっと見つかるはずです。
今度はそれを、スペイン語学習に応用するだけで、スペイン語も上達するという寸法です。
❶Whatタイプ|全てを知らないと落ち着かない!


では、4つある学習者のタイプを1つずつ説明していきます。1つ目は、「What(なに)タイプ」です。
このタイプの学習者は、全てを知らないと落ち着かない、いわば「研究者」や「学者」みたいな人です。
例えば、学生の頃、教科書や図鑑を読むのが好きだったり、テスト期間に関係なく日常的に勉強をしていたような人が、このカテゴリーに入ります。
言い換えれば、勉強を自ら進んでできるタイプです。親の指示や塾の先生の指摘がなくても、一人で黙々と勉強できる人っていますよね。 私は違いますが(笑)
このタイプの人は、資格試験、例えば、西検やDELEの勉強も得意です。
こういった人は、資格や権威のある先生と相性がよいです。
具体的にいえば、インスティトゥト・セルバンテス東京の講座を受けたり、名声のある大学(例えば、スペインのサラマンカ大学やメキシコのUNAM)に留学したりするのが良いでしょう。
もっと手軽なところで言えば、実績のあるベテラン講師を選んでオンラインレッスンを受けるのも良いでしょう。
知的好奇心が旺盛なので、接する先生や講師に権威や知識量を求める傾向にあります。
一方、感覚的な先生や情熱的な先生とは相性が悪いです。
文法の質問をしたときに「そういう細かいことはいいから、とにかくどんどん使って身体で覚えていこう!」みたいな回答をする人との相性は最悪でしょう(笑)
「ちゃんと理屈を教えてよ!」って思ってしまうからです。そうでないと、頭に入っていかないタイプなのです。
❷How toタイプ|ステップを着実にクリアしていきたい!


2つ目は、「How to(方法)タイプ」です。
こちらは、学習の道筋を一歩ずつ進んでいきたいタイプのことです。日本の学校における典型的な「優等生」って感じの人です。
日本では、このタイプの学習者が一番多いといわれています。
参考書や問題集も一つの課(テーマ)毎に進めていって、毎回ちゃんと理解できているか心配するようなタイプです。
要するに、まじめで勉強熱心な方ですね。私は違いますが(笑)
このタイプの人は、学習ロードマップ(学ぶ手順)をしっかり示してくれる人と一緒に学ぶと良いでしょう。
例えば、語学学校や指導力のある先生と相性が良いです。
一方、レッスン後のアフターフォローがないサービスとは相性が悪いです。そういう場合、「ちゃんと確認してよ!」って不満を持ってしまうでしょう。
わかりやすくなるよう、先ほどの「Whatタイプ」と対比してみましょう。
「Whatタイプ」の人は、一人で黙々と勉強できます。つまり、たとえ先生がいなくても、どんどん進んでいける人です。まさに「研究者」って感じですね。
対照的に、「How toタイプ」の人は、道筋を示してくれる存在が必要です。それが、先生かもしれませんし、私のようなYouTuberかもしれません。
いずれにせよ、ちゃんと指導してくれる人がいる環境で本領を発揮できるのが、「How toタイプ」の人です。
❸Whyタイプ|メリットがわからないと学べない!


3つ目は、「Whyタイプ」です。このタイプは、明確な理由(情熱)がないと勉強に集中できないタイプです。
学生時代、「なんでこんなことを勉強しないといけないの?」と考え、学校の勉強に身が入らなかったタイプの人がここに当てはまります。
何を隠そう、私もこの「Whyタイプ」です。
学生の頃は、数学とか化学などの理系科目を勉強する意味がわからず、ひどい成績を取っていました(笑)
また、このタイプは情熱的な人が多く、指導する人にもそれを求める傾向にあります。
淡々と覇気なく教鞭に立つような先生とは相性が悪く、勉強する気が起きません。
一方、やるべき理由を見つけると、たちまち「やる気スイッチ」がオンになるタイプでもあります。
わかりやすいよう比較してみましょう。
「Whatタイプ」は知的好奇心が高いため、理由がなくても黙々と勉強ができる人です。
「How toタイプ」は、学習ステップを着実に進めたいタイプで、一段一段階段を登る感覚が好きな人です。
彼らとは対照的に、「Whyタイプ」は勉強する目的にシビアです。「なぜそれをすべきなのか?」を常に考え、それが明確になるまでスイッチが入りません。
一つ一つ段階を進んでいくことに興味はなく、ゴールに辿り着くことを重要視するタイプです。
❹アクションタイプ|結果につながる行動だけを取りたい!


4つ目は、「アクションタイプ」です。こちらは、結果につながる行動を素直に取り続けられる人のことです。
端的にいえば、「成果主義のサイボーグ」みたいな感じです。強そう(笑)
外国語学習でいえば、基礎をさらっと学んだ後に、どんどん言語交流の場に突っ込んでいける気質の人です。
よくYouTubeで「◯ヶ月で英語/スペイン語をペラペラになった方法」みたいな動画がありますが、そういった発信をしている人は、この「アクションタイプ」である可能性が高いです。
最短最速で結果を出すことに特化した人たちですからね。逆にいえば、それ以外のことにあまり関心がありません。
この手の人たちは、差し迫った必要性がない限り、資格試験等は受けませんし、そういった肩書きにはあまり興味を持ちません。
そういった勉強との相性で比較した場合、「Whatタイプ」や「How toタイプ」に軍配が上がります。
また、「Whyタイプ」との違いは、情熱の有無です。
「Whyタイプ」は、明確な目的がなければ、ハートに火が点かないタイプです。一度、やる気になれば、情熱を燃やして努力できます。
一方、「アクションタイプ」は冷静に結果につながる行動だけを淡々と取り続けることができます。必ずしも明確な理由がある必要はなく、結果につながることさえわかれば努力をできるタイプです。
まとめ
この記事では、学習者を「Whatタイプ」「How toタイプ」「Whyタイプ」「アクションタイプ」の4つに分類し、それぞれに適した学習法を提案しました。
各タイプの特徴を理解することで、自分に合った効果的な勉強法を見つけられるはずです。
例えば、「Whatタイプ」は知識欲が強く、「How toタイプ」は計画的な学習を好む傾向があります。
一方、「Whyタイプ」は情熱や目的が学習の鍵で、「アクションタイプ」は結果重視で行動を優先します。
自身のタイプを見極めて学習効率を向上させましょう。
また、自分とは違うタイプの特徴を把握することで、周りの人との比較で自信をなくすことを回避することもできます。
「あの人はきっとアクションタイプだから、私には関係ない」
そう思うことで、ストレスから解放されるかもしれません。
無用な比較はなるべく避けて、自分にあった学習法でコツコツ勉強を続けていきましょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも一緒に学んでいきましょう。¡Hasta pronto!
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