★こちらの記事はこんな方にオススメ。
- メキシコ就職したはいいけど、スペイン語が違いすぎて困っている
- メキシコのスペイン語を習得したいけど、学習方法がわからない
★こちらの記事でわかることはコチラ。
- Easy SpanishとSpanish Aroundが最高の教材!
- メキシコ在住なら、メキシコ人に素直に聞きましょう
- 日本在住なら、オンラインレッスン+単語帳で覚える
- メキシコのスペイン語を習得すれば、上司や同僚から愛される
★ 記事を書いている人:Nobu(@Nobu_Spanish)
- 18歳のときゼロからスペイン語学習を開始。学習歴は10年以上
- メキシコ在住歴は4年半。日西通訳歴は2年間
- DELE C2合格予定(2021年11月受験)
- スペイン語学習向けYouTubeチャンネルの登録者数は約6,860人
こちらの記事では、メキシコのビジネスシーンを想定しています。他のスペイン語圏とは事情が違うと思いますので、ご注意ください。
スペインとメキシコのスペイン語の違い【インタビューが最高の教材】

スペインとメキシコのスペイン語の違い【基本編】

メキシコ人の言ってること、全然わからない!



スペインの言葉と比べると、かなり違うよね。単語の違いと話し方のクセは覚えておく必要があるね。
スペイン(下表左)とメキシコ(下表右)のスペイン語の代表的な違いはこちら。
- Vosotrosを使用
- Z,CE,CIを[θ]で発音
- 動詞Cogerを多用
- Ustedesを使用
- Z,CE,CIを[s]で発音
- 動詞Tomarを多用
スペインでは、「君たち」を”Vosotros”もしくは”Vosotras”で表現します。対象の集団に一人でも男性が含まれていれば前者。全員が女性なら後者を使用します。
メキシコでは、「君たち」を”Ustedes”一つで表現できます。対象の集団の性別に関係なく、いつでも”Ustedes”でOKです。
次に発音の違いを見ていきます。
スペインでは、Z,CE,CIを[θ](英語のthに近い音)で発音します。メキシコでは、Z,CE,CIを[s](日本語のサ行に近い音)で発音します。
- スペイン:zapato [θapáto]
- メキシコ:zapato [sapáto]
代表的かつ、絶対に使い方を間違えてはいけない動詞がCogerです。スペインでは、英語のTakeと同じ感覚で使えるので、非常に汎用性の高い動詞です。
しかし、メキシコではTomarを使いましょう。メキシコにおいて、Cogerは「性交する」という意味で使われるからです。
細かい単語の違いをすべて解説するには、とても時間が足りません。新しい単語に出会ったらメモして覚えるというクセをつけておきましょう。私が個人的にまとめているメキシコ単語帳を無料で公開しますので、宜しければ参考にしてください。


https://quizlet.com/_8t82pu?x=1jqt&i=1mgsyl
メキシコの表現はいくつか動画で説明していますので、参考にしてみてください。
スペインとメキシコのスペイン語の違い【上級者向け】



基本的な違いをわかったけど、本当にそれだけ?



鋭いね…。実は、挙げたらキリがないくらい単語は違うよ。「結局なにが言いたいの?」と思わされる冗長的な話し方もメキシコの特徴だね。
単語以外の違いでいうと、以下の点で驚かれるかもしれません。
- 話が長い
- 質問に対する回答が返ってこない
- 結局、何が言いたいのかわからない
これらは、メキシコ人の特徴というより、ラテンアメリカの特徴といってもいいかもしれません。
計540回のオンラインレッスンを受講してきた経験でいわせてもらうと、スペイン人の方がだいぶ論理的に話します。メキシコ人は、伝えたいメッセージがとても曖昧です。


これは個人の経験に基づく意見ですので、賛成も反対も自由です。ただ、メキシコに就職するなら上記の点は頭に入れておいた方が良いと思います。
メキシコ在住者が、メキシコのスペイン語を学ぶ方法
結論からいうと、メキシコ在住者ならメキシコ人に直接聞きましょう。それが一番です。
大抵の場合、優しく教えてくれます。他の言葉で言い換えてもらえれば理解できるというケースも多いので、素直に質問しましょう。変なプライドは不要です。
日本在住者が、メキシコのスペイン語を学ぶ方法
大変なのは、日本に住みながらメキシコのスペイン語を学習するパターンです。日本には関連書籍がほぼ皆無だと思います。私も苦労しました。
もし今の私が、東京でサラリーマンしてた頃の自分にアドバイスを送るなら…
無料で使える超優良チャンネルなのに、知名度が低くてビックリします。
こちらは2つとも、スペイン語圏の路上インタビューを通して、スペイン語が学べるチャンネルです。Easy Spanishは、スペインやアルゼンチンでもインタビューしています。
Spanish Aroundはメキシコのスペイン語に特化しています。
これらの動画を使って、メキシコ人がどう話すのか、どんな単語を使うのか学ぶことができます。ただ視聴するだけでも効果はありますが、シャドーイングの教材にもピッタリです。
ほぼ全ての動画に英語とスペイン語の字幕がついているので、スクリプトを購入する必要もありません!「使わなきゃ損」ってレベルの優良チャンネルなので、ぜひ活用しましょう。
上記に加えて、メキシコ人講師との会話レッスンを積極的に受講しましょう。オンラインレッスンの会社はお任せしますが、私はitalkiを使っていました(使用実績は上記の通り)
Easy SpanishとSpanish Aroundを視聴して、疑問に思ったことをレッスンで解決するようにすると相乗効果があります。長いことシャドーイングし続ければ、気づいたらメキシコ人っぽく話せるようになります。
メキシコのスペイン語の違いを理解するメリット・デメリット


【メリット】親近感が生まれる→信頼してもらえる→情報が集まる



現地のスペイン語は覚えなきゃダメ?



義務ではないけど、覚えたら現地の人に信頼してもらい易くなったり、情報が集まり易くなるメリットがあるよ。
以前の私は、頑なにスペインのスペイン語を突き通そうとしていました。なぜなら、スペインが大好きだからです。
何が起きたか?人が寄ってこないんです(もちろん性格的な問題もあったかと思いますが…)
その一方で、アルゼンチン出身の日西通訳さんは、メキシコ人の言葉で話します。だから、人がどんどん集まるんですよね。
他の国のスペイン語がダメという訳ではありません。「自分たちと同じ言葉で話す人」に対して、ヒトは親近感を抱きやすいということです。ちなみに、これをミラー効果といいます。
ヨソの地域の言葉で話したら、少なからず「ヨソ者」感が出ちゃいますからね。若干、距離を置かれます。
ヒトは親近感を感じる人に惹かれます。結果、情報もそこに集まります。
要するに、周りから愛され易くなるというのが一番のメリットです。
【デメリット】DELEのライティングで減点される可能性がある



メキシコのスペイン語を覚えるデメリットってないの?



強いていうなら、DELEのライティングで減点される可能性はあるかな。
DELE(スペイン語の運用能力試験)の受験を考えている方は、一応これだけ頭に入れておきましょう。
メキシコで正しいとされる表現の中には、スペインでは「間違い」と認識されるものがあります。
DELEのリーディングとリスニングは全受験者共通ですので問題なし。メキシコで受験するなら、スピーキングの面接官は95%メキシコ人が担当するので問題なし。
問題はライティング。私たちの書いた文章はスペインに送られて、そこで採点されるらしいのです。そこでスペイン人が採点を担当するとは限らないのですが、メキシコのスペイン語を使うことで減点される可能性はあります。
具体例を出します。
①がスペインで正しいとされる言い方で、②がメキシコの表現です。本来、前置詞の”de”は省略できません。しかし、メキシコでは省略するのが一般的。
①の言い方をすると「間違っている」と指摘されて、訂正されることもあります。
しかしながら、DELEのライティングでは①を使うのが無難です。②が減点対象かどうかは誰にも分かりませんが、スペイン人の目には「文法的な間違い」にしか見えないことは確かです。
ライティングの採点担当者が、スペイン人だった場合、減点されてもおかしくないということです。
とはいえ、デメリットよりメリットの方が大きいので、メキシコ就職するなら現地の言葉を習得した方が良いと思います。
現地の言葉を覚えるデメリットとは少し違いますが、メキシコの文化理解は必須です。意図せずに、相手を怒らせてしまう可能性もあります。メキシコのビジネスシーンで考慮すべき点に関しては、以下の記事が参考になるかと思います。


まとめ
こちらの記事のまとめです。
- Easy SpanishとSpanish Aroundが最高の教材!
- メキシコ在住なら、メキシコ人に素直に聞きましょう
- 日本在住なら、オンラインレッスン+単語帳で覚える
- メキシコのスペイン語を習得すれば、上司や同僚から愛される
今回は以上です。少しでも役に立ったら、YouTubeやTwitterにも遊びに来てもらえると嬉しいです。スペイン語学習に関する相談もお待ちしております。